大人の発達障害って何?心当たりがあるならカウンセリングを受けよう

大人の発達障害って何?
最近ではテレビや雑誌などで大人の発達障害について特集されたり、有名人が発達障害を抱えていることをカミングアウトしたりして少しずつ発達障害の認知度が高まってきました。これまでただ苦手だと思っていたことが「もしかしたら発達障害によるものではないか?」と考え始めた方も中にはいるのではないでしょうか。

この記事では、大人の発達障害について解説しています。心当たりがある方はカウンセリングを受けてみましょう。

発達障害の分類と大人ならではの問題とは?

発達障害は大きく分類すると、以下の3つがあります。どれかひとつだけに当てはまる場合もあれば、重複して当てはまる場合もあります。また、大人の場合、社会的責任が強いあまりに発達障害が引き金となって気分が落ち込んでしまう鬱状態や気持ちのコントロールができなくなるパニック状態が引き起こされやすくなっていることも少なくありません。まずは当てはまる特徴がないか確認してみましょう。

自閉症スペクトラム障害

「自閉症スペクトラム障害」がある場合、日本社会でよく見られる「暗黙の了解」や「阿吽の呼吸」といった空気を読まなくてはならない場面で周囲の人に合わせることができず、孤立してしまいがちです。相手との適切な距離が分からないがゆえに踏み込み過ぎてしまったり、反対に興味を持てずに突き放してしまったりします。

また、自閉症スペクトラム障害には急な予定変更があると混乱してしまいやすいという特徴もあります。そのため、人間関係を構築するのが苦手な人やほんの些細なことでパニックになりやすい人は自閉症スペクトラム障害の可能性があります。

注意欠如・多動性障害

「注意欠如・多動性障害」の場合、集中力を維持するのが難しいため、傍から見ているととても動きが多い印象を受けがちです。常に落ち着きがない印象があるため、日常生活だけでなく社会生活においてさまざまな支障を来たすことも少なくありません。思い付きで行動してしまうため、物事を順序だてるのが苦手なことが多く、周囲が見えなくなることもあります。

常にバタバタと慌しくしていて会社のデスクを片付けられない人や気を付けているつもりでも待ち合わせの時間や締め切り期日を守れない人は、注意欠如・多動性障害の可能性があります。

学習障害

「学習障害」の場合、読み書きや・計算などある特定の能力が必要な学習だけができにくくなります。人によってどの能力に障害があるかは異なりますが、読み書きにおいて不自由さを抱えている人が多いと言われています。文字が連なってできる単語という概念が分からず一文字ずつしか理解できなかったり、「あ」と「お」など形が似ている文字の区別がつきにくかったりします。

また、学習障害の人の中には暗算が苦手だったり、紙に書いても繰り上がりや繰り下がりがある計算ができなかったりする人もいます。このように読み書きでミスを繰り返す人や計算が極めて苦手な人は学習障害の可能性があります。

大人の発達障害を疑うなら、カウンセリングがおすすめ

ここまでご紹介してきた自閉症スペクトラム障害や注意欠如・多動性障害、学習障害のうち、どれかもしくは複数の特徴に当てはまる方は、「どうして他の人が簡単にできることが自分にはできないのだろう」とこれまで辛い思いをしてきたことと思います。

大人の発達障害を疑うなら、まずはカウンセリングを受けてみましょう。その理由は以下の2つです。

病院に行っても診断確定まで時間がかかる

病院に行っても大人の発達障害の場合、あらゆる観点から総合的に診断することになるので、発達障害と診断が確定されるまでに時間がかかることがほとんどです。また、日本では大人の発達障害を正確に診断できる医師が少ない現状にあるため、初めに行った病院では診断が確定しなかったり診断に納得できなかったりして、複数の病院を受診しなければならないこともあります。

カウンセリングなら悩みを相談できる

カウンセリングなら発達障害特有の症状はもちろん、障害に伴って現れやすい鬱やパニックといった状態にも対応してもらうことが可能です。まずは表に表れている悩みを相談してそれを解決するための具体的なアドバイスをもらうことで、生きづらさが改善します。その上で発達障害があるかどうかを見極め、カウンセリングを受けながら通院すると発達障害にうまく向き合うことができるでしょう。

まとめ

大人の発達障害である「自閉症スペクトラム障害」「注意欠如・多動性障害」「学習障害」についてご紹介しました。心当たりがある方は病院に行っても診断確定まで時間がかかるため、まずはカウンセリングを受けてみましょう。悩みを相談することで生きづらさが改善します。

「奈良こころの相談室」では、35年で1万人以上のカウンセリング実績がある臨床心理士の三木潤子が相談に乗らせていただきます。発達障害の悩みがある方のカウンセリング経験も豊富なので、心を込めてお話をお聞きして短期間での解決を目指します。話すだけで楽になることも多いので、ぜひお気軽にご相談ください。