罰は子どもの成長を妨げる

子どもが悪いことをしたら、罰を与えていませんか。悪いことをしたら罰を与えるという子育ては古くからある方法です。しかし、罰を与えることは、果たして本当に子どもの成長につながるのでしょうか。

間違いを正すことは大切だけど…

小さい子どもは、いろいろなことを学んでいる途中です。そのため、遊んではいけない場所で遊ぶ、ウソをつく、相手を叩いたりするなどの間違った行動をすることがあります。ご両親は当然、「危ないことをしてほしくない」「悪いことをしたらダメ」と、注意することでしょう。

間違った行動をしたとき、同じことを繰り返さないように注意することは大切です。しかし、その際に罰を与えて無理やり言うことを聞かせていませんか。罰を与えてその場の問題を解決したとしても、根本的な解決にはつながりません。

子どものためと思っての罰が、実は逆効果

例えば、子どもがふざけて危ない場所ではしゃいでいたとき、子どもが心配だからこそ、つい感情的になって怒ったり厳しい罰を与えることもあるでしょう。しかし、それはその場をとりあえず収めただけです。子どもがその場は言うことを聞いたとしても、賢い子どもは大人の前でだけおとなしくする可能性もありますし、場合によっては大人に反発心や恐怖心を持ちます。

悪いことをして、次からやらない理由が「罰を与えられるのが嫌だから」「次からはバレないようにしよう」では、子どもの心の成長にはなりません。また、罰を与えるだけだと、理由が分からず次からどうすればよいのか分からなくなります。

間違った行動を繰り返さないようにするには、罰を与えて言うことを聞かせるのではなく「悪いことをしたら、どうなるのか」を子ども自身が学ぶことが大切です。

 

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